特別企画「TRE®とフォーカシング」開催報告

5月12日、日本国内では唯一のTRE®トレーナー可児さえ先生をお招きして、フォーカシングネットワークとしては初めての特別企画、「TRE®とフォーカシング」ワークショップを開催しました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
シェイクで開発された”獣道”、少しずつ広がって通りやすくなっているでしょうか?

今回のワークショップでは、広い畳のお部屋で、フォーカシング的な身体のチェックと自己紹介、TRE®のほんのさわりレベルの講義と実践としてのグループシェイクをがっつり2回、ペアになってのフォーカシングと、コンパクトに内容をぎゅぎゅっと凝縮。

企画者としては、TRE®の理論背景はもとより、脳神経や筋骨格の緊張パターンのリリースや、腹側迷走神経が起動した状態で、しっかり自分の内側、そして相手とつながりながらのフォーカシングを味わっていただけていたら、嬉しいです。

お一人お一人の、そして毎回毎回のフォーカシングセッションがそれぞれ違うように、TRE®のシェイクも、それぞれ違います。
みんなちがってみんないい・・・グループシェイクをホールドしながら、金子みすずさんのワンフレーズを思い出しました。

TRE®トレーナーの可児さえ先生の名言「まずは、自分からだ!!」の通り、みなさんがフォーカシングはもちろん、TRE®をセルフケア、セルフコンパッションの一助として、日常的に継続して使って頂ければと願っています。

可児さえ先生からも、感想コメントをいただいていますので、ご紹介いたしますね。

可児さえ先生からの感想コメント

「フォーカシングとTREのコラボのイベントを初めてさせていただきました。TREが身体の体感を感じて言葉(大脳新皮質)を介さないメソッドであるのに対し、フォーカシングはそれをどんどんと言葉にしていくという、ある意味逆の流れで行うメソッドで、それはそれでとても面白いなと思いました。

普段からフォーカシングをされて体感とつながる訓練をされていらっしゃる参加者の方々ばかりでしたので、TREの方も穏やかにグラウンディングしながら行っていただけました。皆様、しっかりと振動を出すことができ、軽やかになられたようで良かったです。

またぜひ企画していただけたらと思います。とても相性の良い手法だと思います。ありがとうございました。」

また、TREとフォーカシングのコラボワークショップにご参加下さった、TREプロバイダーKさんから、感想を頂きましたので、ご了解を頂き、ご紹介します。

Kさんのご感想

私個人のフォーカシング経験はごくわずかながら、以前からTREとの相性の良さを予感していたので、このコラボ企画に参加してまいりました。
結論→「やっぱり相性バッチリ!」

個人的にとても面白かったのは、フォーカシングに親しんでいる方々の「内なる感覚の言語化」が繊細かつ自由自在であったこと。
皆さん個性的で自分自身の「内なる声」にとことん忠実なのです。そして他者のそれをとことん尊重する場がありました。

TREの振動のように、他者が外側から観察できる「外なるカラダの動き」と、本人にしか観察し得ない「内なるカラダ感覚」がありますよね。
フォーカシングは後者を鍛えるのに、とても役立つと思います。

そして「内なるカラダ感覚」を丁寧に言語化していくことによって、身体の振動を介して主に脳幹に働きかけていくTREとは逆に、大脳新皮質の側から神経回路をつなげていけると感じました。
TREとフォーカシング。各々の「けもの道」が両側から出会うような素敵な組合せでした。
 

Kさん、TRE側からみたコラボのご感想、ありがとうございました。フォーカシングネットワークでは、年間を通した通常コースはもとより、また楽しい特別企画を準備したいと思っています。よろしければ、ワークショップ情報をご確認ください。
(文章:あべ)
TREテキストと『フォーカシング』(福村出版)