2023年3月フォーカシング・リスナーガイド習熟コース開催報告

2023年3月4日・5日(土・日)で開催したフォーカシング・リスナーガイド習熟コースを終了しました。
このコースの対面での開催は、2019年10月以来です。

このコースは、ベーシック1・2の後にご参加いただく位置付けになっています。
学びのねらいはそれぞれのコースで異なり、ベーシック1はフォーカシングすること、ベーシック2はフォーカサーとリスナーの協働、リスナーガイド習熟はリスニング・ガイディングにあります。
リスナーガイド習熟コースには、フォーカサーとリスナーで1対1で行うセッション中にコーチが同席しリアルタイムで助言をするコーチ法を取り入れています。

参考:
ワークショップページ 用語解説「コーチ法」
・Janet Klein 1995 ‘The Coached Model’, Janet Klein “Empathic Felt Sense Listening and Focusing – A Workbook for Learning and Teaching” pp.31-33, Focusing Institute, Chicago, IL

フォーカサーは、リスナーの練習台としてフォーカシングしつつ自分がフォーカシングするのに必要なことをリスナーに伝える教え手になります(FAT フォーカサー・アズ・ティーチャー フォーカサーに教えてもらう方法)。
これらを同時に行うのは、慣れないうちは特に負荷がかかります。
その負担をお互いに分け持ち、お互いの良き練習相手となりました。

参考:
ワークショップページ 用語解説「フォーカサーに教えてもらう方法」

リスナーガイドは、このようにしてリアルタイムで、フォーカサーからフィードバックをもらいながら、そして、コーチと相談し助言をもらいながら、体験的に聴くことと提案をすること学びました。

参加者の方から、リスニングしながら、相談したいことや気づいていないことにアドバイスをもらい、その場で試せるのはとても楽しく、チャレンジできた、セッション中にタイムリーに助言してもらえるのでとても勉強になった、前回同じコースに初めて参加した時からの成長を感じ、前回よりほんの少し楽しめるようになったといった感想をいただいています。
提案を試みるコースではあるが、基本的なことをしっかりできるようになることが大事だと思った、改めて基本に立ち戻ったりリスナーとしての態度の理解を深めたりする学びになったというご感想もいただきました。
(感想の掲載にあたっては承諾を得ています)

会場に集うことでもたらされるオンラインとの絶対的な違いは、物理的に同じ空間にいることです。その効果、影響、恩恵を皆で共にしました。
参加者さんたち何人かは、お昼休みに一緒にランチに行ったそうで、フォーカシング仲間として交流が広がったようです。

フォーカシングは、瞬間瞬間相互作用の中で生成するプロセスです。やってみないとどうなるか分かりません。セッションは、これからまだ展開していく私たちの生きるプロセスの一部です。
コースにはさまざまな条件や時間的制約があります。そのような状況の中で、皆でできる限り安全安心な場を創りしっかりそこにいて、フェルトセンスからのやり取りをし、新しいことに出会い自分の可能性を拡げるチャレンジをした2日間だったと感じています。

ご参加の皆さん、お疲れ様でした。ご参加いただき、ありがとうございました。
お取り組みを讃え、お疲れが癒えることを願っています。

コーチ法の説明図
画像中の「タッグ」、イマイチと思いながら当日他の表現が浮かばなかった。今、「コンビ」という言葉が浮かんだ。こっちの方がいい感じ。
(文責:堀尾)