✦2023年1月フォーカシング・ベーシック2コース開催報告

寒中らしい、朝夕冷え込む1月28日・29日(土・日)、対面でのフォーカシング・ベーシック2コースが終了いたしました。

フォーカシング・ネットワークとしては、2023年初めてのコース、そして念願の対面開催となりました。
ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。
また、感染対策へのご協力、感謝申し上げます。

ベーシック2は、フォーカサーがリスナーにどのように聴いてもらいたいかを教える/リスナーとしてはフォーカサーに教えてもらう、フォーカサー・アズ・ティーチャー(FAT)法のやり方を学ぶコースです。

フォーカサー・アズ・ティーチャーの説明図

参考:
フォーカシングのやり方を学ぶコース(研修講座・セミナー)
フォーカシング・ワークショップのご案内

つまり、自分自身で、より丁寧に、よりこまやかに自分のプロセスを大切にセッションを進められる、自立したフォーカサーを目指すことが、コースの目標でもあります。

とはいうものの、フォーカサーが自分のプロセスに必要なことに気づき、言葉にし、リスナーに伝えるFATの構造は、慣れないうちは、なかなか負荷の高いこと。
なにしろ、私たちは社会的に自分の要求を他者に伝えることに慣れておらず、伝える方も伝えられる方も、とまどいや不安やひっかかりを感じるのは、当たり前のことだからです。
そして、自分のプロセスに必要なことを伝えるためには、よりしっかり丁寧に、こまやかに、ゆっくりと、自分自身の内側とお付き合いする誠実さが必要でもあります。

こうしてみると、FATって、フォーカシング筋トレのようなものかも!?
負荷を感じながらトレーニングすることは大変ですし、疲れますが、トレーニングによって筋肉がつくと、これまでよりも、スムーズに出来ることが多くなり、クオリティも上がります。

ベーシック2においては、『フォーカシング ワークブック』p.112にあるジェンドリンの『フォーカシング指向心理療法(上)』からの引用、「もちろん、私にはわかりません。あなたが自分の内側でそれがどういうものか見つけてくれない限りわからないんですよ」という一文は、むしろフォーカサー自身が、自分自身とプロセスへの誠実さや丁寧さの指針として、胸に留め置くところかもしれません。

タフであること・繊細であること

この開催報告を書きながら、こんな言葉が浮かんできました。

私たちは、自分自身の内側とも、自分とリスナーを含む外側との関係においても、安心安全を感じることで、プロセスを進めることができます。
(どうぞ、ベーシック1の森の小動物のワーク、そして今回説明があった、ガイド<傾聴<関係性を思い出してくださいね。)

安心安全のお約束と関係性が一番大事

自分に必要な安心安全、プロセスに必要なことを伝えられる、つまりFAT出来る自立したフォーカサー同志であれば、コミュニティやパートナーシップにおいて、お互いに安心安全にセッション出来ます。
タフに、繊細に、自分に誠実に。

フォーカシング・ネットワークは、今年も、世情も含め、安全安心な学びを最優先において、フォーカシング・コースを開催していく予定です。
ベーシック2のご縁に感謝しつつ、このご縁と学びが豊かに広がること、深まること、人生に役立つことを、心より願っています。

(文責 あべ)

FNベーシック2Jan2023で行った板書いくつか