セッション前からフォーカシング・・・全員が大切にされる場

フォーカシングは、自分の心の声を聴くこと。自分の感じにやさしく注意を向けること。

とはいえ、輪をもって尊しとなす日本文化では、自分の心の声を聴くことよりも、まわりとの調和が優先される場面も多いですね。
ともすると、「自分がどうしたいのか?」、自分の意志よりもまわりの空気を読むことが優先されかねません。

では、自分も、まわりも、大切にするには、どうしたらいいのでしょう?

そのヒントが、フォーカシングセッションを始める前にあります。

ペアでまたは複数で、フォーカシングセッションを始める前、フォーカサーである私たちは、自分を取り巻いている環境を感じながら、自分の内側も同時に感じます。

フォーカサーとリスナー、どちらを先にしたいかな?
場所は、どこがいい?
誰にリスナーガイドしてもらいたい?
どんな風にリスニングしてもらいたいだろう?

自分の内側から生まれる要求をしっかり感じて、リスナーガイドやオブザーバーに伝える……

まさに、フォーカシングセッションを始める前から、ミニミニフォーカシングが始まっているのです。

そして、自分の心の声を伝えながら、まわりの人たちの心の声も大切にお聞きして、そのやりとりの中で、自分の内側を感じながら、現実的で具体的なことを決めていく。

これこそ、自分も、まわりも大切に、調和するやり方ではないでしょうか?

セッションを始める前の時間から、フォーカシング的なあり方を意識しましょう。
それが、日常でも、自分もまわりも大切にすることにつながることでしょう。

(文章:あべ)

グループ|フォーカシング・ネットワーク